第5回 「森を守る」~余すところなく頂く~
森と、野生動物と、人 ―そのつながりを感じながら、命をいただく意味を知ろう。
森の中には、色んな生きものが住んでいます。
そこは、人間が住む場所とは、まるで別世界。
森林の面積が国の面積の約70%を占める日本では、人間が住む世界と、野生の生きものが住む世界は、実はそんなに遠くはありません。
だけど、私たちは野生の生きもののことをよく知りません。
暮らしの中では、知らなくても平気ですが、本当は、森と野生動物と人間は、見えないところでつながっています。
年々増えている、野生動物の数。街中にやってくる野生動物も増えています。
また、特に数が増えた鹿が、森の中の木の芽や樹皮を食べることで、他の生きものの住みかが少なくなってしまったり、森の成長が妨げられることもあります。
では、森の成長を妨げたり、畑に入り込んで作物を食べてしまう野生動物は“悪者”でしょうか?
なぜそんなことをするのでしょうか?
もしかしたら、そこに人間の行動が関わっているかもしれません。
今回は、森と野生動物に詳しい“猟師さん”から直接聞いて、自分の手を動かしながら、見て、触れて、そのつながりを感じてみます。
そして、なぜ、余すことなく命をいただくことが「森を守る」ことにつながるのかを考えてみます。
◇鹿肉を解体しよう
みんなが大好きなお肉。お肉にも色々種類があって、その背景も様々です。
最近はそんなに珍しくなくなった“ジビエ”もそのひとつ。
さて、ジビエとは、どういったお肉を指すのでしょうか。
スーパーで見かけるのは、カットされてトレーに入れられたお肉。
その姿からは、その肉がどこの部位なのか、そして、どのくらいの大きさの動物だったのかは想像がつきません。
1日目は、自分たちで食べる“ジビエ”を、自分たちで解体します。
解体するのは脚の部分。
富士山麓の森の中を駆け回って育った鹿の足は、どんな大きさで、どんな構造をしているのか?
丁寧にナイフを入れながら、学びます。
◇センサーカメラを仕掛けてみよう
ホールアースの近くにある山にちょっと踏み入れたら、鹿の○○を発見することがあります。
また、夜遅くに耳を澄ませると、どこからか、少し悲しげな鳴き声が聞こえるかもしれません。
ただ、痕跡を見つけることができても、その姿を直接見ることは、簡単にはできません。
そこで、野生動物の動きをとらえることができるセンサーカメラを設置しに行きます。
それも、どこでもいいわけではありません。
猟師のあなごから、鹿はどんな行動をするのか、罠はどんな風に仕掛けるのか、実際の猟はどんな風にするのか聞いて、想像を膨らませて、設置してみよう。
相手は、野生動物。
必ずカメラでとらえられるわけではありませんが、もしかしたらラッキーなことも起こるかもしれません!
◇鹿革でキーホルダーをつくろう
動物からいただくものは、食べものばかりではありません。
服や靴、かばん、家具など、昔から人は“革”に守られ、助けられてきました。
特に、鹿革の歴史は古く、日本人にとって一番関わりの深い革かもしれません。
鹿革はどんな手触りでしょうか?硬い?やわらかい?厚い?薄い?
自分で触ってみることで、その特徴がよくわかります。
天然のものなので、どれひとつとして同じものはありません。
ゆっくり丁寧に、自分のオリジナルの鹿革キーホルダーを作ってみよう。
◇自分たちで鹿肉を調理してみよう
最後のご飯は、自分たちで野外調理に挑戦。
鹿肉を使ったカレーを作ります。
「ジビエは臭みがある」とよく聞くかもしれませんが、本当にそうでしょうか?
他の肉と何が違うのでしょうか?
鹿肉の香り、触感、味、自分の口で確かめてみないとわかりません。
鹿肉のエキス、農場の無農薬野菜のうまみが染み出した、鹿肉カレー。
皆で作って、皆で味わおう。
さぁ、2日間で、どんなことが見えてくるでしょうか。
猟師の視点になってみると、山が少し違って見えるようになるかもしれません。
肉の味の違いがわかるようになるかもしれません。
野生動物は、私たちの生活から遠い存在のように思えるかもしれませんが、人間との関わり方が変わっただけで、必ずつながっているのです。
きっと、自分で体験することで、森や、野生動物との心の距離が、少し近づくはずです。
日程
第5回 2023年10月21日(土) 12:00~10月22日(日) 14:00 1泊2日
スケジュール
1日目
昼食
オリエンテーション
鹿の解体体験
夕食
センサーカメラ仕掛け・狩猟トーク
入浴
おやすみなさい
2日目
朝食
鹿革クラフト
飯盒炊さん
昼食
ふりかえり・お別れ会
※活動内容は、天候その他の条件により変更することがあります。
参加人数
15名程度
対象
小学1年生~小学6年生
料金
26,000円(税込)
お支払い方法
現地でのお支払い(現金またはPayPay)
クレジットカード決済 ※事前のみ
場所
ホールアース自然学校(静岡県富士宮市下柚野165)
※新富士駅・富士駅まで送迎あり
持ち物
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アウトドアに適した服
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動きやすい靴
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雨具
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軍手
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洗面用具
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寝袋(レンタルあり※有料)
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その他、詳細は後日送付される資料をご覧ください。
宿泊場所について
5人用のテントに3人くらいずつの宿泊になります。
担当スタッフ